5月の茶席-(1)端午■ □■ローズ色鮫小紋に登竜門文様袋帯■□■5月のイベントといえば、端午の節句がまず浮かびます。菖蒲(=尚武に通じる)、鎧兜、鯉のぼり…。いろいろ勇壮なイメージが膨らみますね。ここでは、ローズ色鮫小紋に登竜門文様袋帯を合わせました。 江戸小紋は渋く、お茶人さん好みですが、その江戸小紋の中でも鮫・行儀・角通しは「三役小紋」や「裃小紋」とも呼ばれ、格が高いとされているのは、その昔は武士の裃に使われていたからだそうです。 また、「登竜門」とは「困難ではあるが、そこを通れば出世の道が開かれるといわれる難関」と辞書にありますが、出典は、黄河上流の難関・「竜門」に登る、という意です。その竜門を遡上した鯉だけが「竜」になり、天に昇る、と中国に人は考えたわけです。聞くからに勢いのある伝説でしょ。たぶん鯉のぼりもこの伝説が元になっているのではないでしょうか。 ちょっと勇ましい組み合わせですが、武家の女になったつもりで、いつもより背筋を伸ばし気味に、しゃん、と振る舞います。 |